よし、乗鞍だ、乗鞍行こう。初日に乗鞍岳、二日目には美ヶ原~ビーナスライン~蓼科の高原コースで。
乗鞍岳といえば、最強ヒルクライマーを決める大会と言われるマウンテンサイクリング乗鞍。標高差1258m、ゴール地点の畳平は標高2702mと、ボネット・レストフォン峠(2802m:ヨーロッパ道路最高地点)を除けば、グランツールのほとんどの峠より高いという雲上のヒルクライムらしい。国内道路最高地点でもあるのだけど、現在は自家用車乗り入れ禁止となり、この道を自由に走れるのは自転車のみ。これは登るしか!
まずは、あずさ1号で新宿から松本までGO。車両の最後尾指定席を取れたので自転車は安心して運べる。「大型荷物置き場」と称されているものは、見たところスキー板とスノボ専用というつくりで、自転車が置けるものではないので、あずさでの輪行を考えてる方は注意。
9時頃松本に到着。長野だから涼しいかと思いきや、この時間でも結構暑い。続いて松本から乗鞍高原までのバスを探す…あれ??無い? え、新島々までは電車しか無い?
というわけで松本電鉄で30分ほどの新島々まで行ってバスに乗り換え。ワンマンの2両編成で、車内には風鈴が吊ってあるような風情あふれる電車。 乗鞍高原~松本~美ヶ原周辺にはかなりの数のバスが走っていて、その運行は松本電鉄。今となってはこの区間しか走ってない鉄道の方がおまけみたいなものだけど、松本から乗鞍高原の直行バスが無いのは鉄道会社としての意地なのか。
1時間半ほどバスに揺られて、乗鞍高原温泉到着。観光センター駐車場には、既に走り終わって自転車積み込んでるクルマがちらほら。「松本からなら自走で行けよ!」との声が聞こえてきそうだけど、バスで通ってみた結果としてはやはり、あんな危ないとこ走りたくないなと。
新島々~乗鞍高原までのルートは、斜度は適度だし、景色も最高だし、ある程度登れば涼しくなるしと、ある一点を除いて自転車で走るには好条件が揃っている。実際、何でこんなとこに来てバスに乗ってるんだろ俺、と思ったりもしたのだけど、噂に聞くトンネル区間を目の当たりにすると走る気が失せた。 照明暗く、逃げ場の無い道幅、凸凹で側溝の蓋が壊れてたりする路面、かなりの交通量、という殺る気に溢れた場所だった。登りだと後続車両が自分の存在に気付いてくれることを祈りつつ、ゆっくり走るしかないわけで…。下りならさくっと通過は出来るかもしれないが、路面の凸凹につまづいて落車したら多分死ぬ。走りたいという人は止めませんが、お勧めはしません。
宿に荷物(といっても大き目のウェストバッグ一個)を預けて、いざヒルクライム。この時間帯は既にヒルクライムのピークを過ぎてるらしく、他のサイクリストとすれ違うことはあっても、追い越したり追い越されたりはほとんど無し。
7km地点、三本滝レストハウス。登り始め、ちょっと腿が張ってる感じがして、既にインナーロー使ってたり…。ここから先が自家用車進入禁止エリアで、走っているのはバスとタクシー、そして自転車のみに。料金所(?)のおじさんが応援してくれるのがうれしい。
シッティングで70rpmをもくもくと回しつつ登る。心拍は150bpmぐらいで。何となく富士スバルラインよりきついようなイメージがあったのだけど、実際の斜度は似たような感じかな…とか思いつつ走っていると、何か左膝に違和感が…この前のサンデーライドで無理しすぎたか?
シッティングで重めのギアを回せなくなってきたのでダンシング率を増やす
↓
ヤバイふくらはぎが攣りそ(ry
↓
諦めてインナーローでシッティングorz
ちなみに後で調べてみたら、富士の平均斜度5.2%に対して乗鞍岳6.1%と僅かにきついぐらいらしい。そうこうしているうちに、コースは森林限界を超えて万年雪の大雪渓へ。スキーしてる人がいる! そんなに広い雪渓では無いし、リフトだって無い。ただ、夏山の景色を見下ろしながらスキー、というのはなかなか出来ない経験だろなぁ。
大雪渓を過ぎればゴールの畳平はまもなく。富士ヒルクライム以上に標高高いので、最後の方は酸欠気味になるかと思いきや、脚が先に限界になっていて心肺はさほどきつくならないままゴール。タイムはスキー場前バス停からで1:53。観光センター前からだと2時間ちょうどぐらいかな?
景色、走りやすさ、達成感、いずれもが最高で、ヒルクライムの聖地と言われるのも納得。景色と達成感で言えば富士も甲乙つけがたいけど、イベント以外で富士スバルラインを走るとなると、かなりクルマに気を使うことになりそうで。
せっかくなので登ってみたり。SPD-SLでなくSPDシューズなのはこういう時便利…がしかし、やはり岩場を歩くようには出来てないです。
魔王岳から岐阜方面。こちらの乗鞍スカイラインでもヒルクライムレースが行われているのだけど、長野側のエコーラインに比べてマイナーな印象が…。何故?
いい天気だなーとか思いつつ山頂でぼへーーーーとしてたら、物凄い勢いでガスってキタΣ(゚Д゚;) 岐阜県側で雨と雷と霧、とかいうアナウンスが山頂付近に流れ、めちゃ焦りつつ下山準備。巻かれてしまったら視界ゼロで降りられなくなりそう((()))
前方にはガス、後方にはバス。バスより自転車のが速いので、実際追いつかれることはまず無い。がしかし、前を走っているバスに追いついたからといって追い越しをかけるのは御法度、らしい。
写真撮りつつ下る。大雪渓。
この辺まで下りてくると晴れ間が。
山頂でのんびりしすぎて、夕食時間ぎりぎりにユースホステルへゴール。安宿が増えた今となってはコストメリットは無いのだけど、沖縄や屋久島で泊まったのがとても楽しかったのと、せっかくだから松本市内よりは乗鞍高原温泉に泊まりたい、ということで。温泉があるという珍しいユースホステル。
この温泉、源泉かけ流しの物凄い濃い温泉で、湯が完全に真っ白。塩素系洗剤厳禁、って感じの湯なのである。今まで入った温泉の中で一番濃いかもしれん…。 今やユースホステルの利用者は名前に反して中高年の方の方が多いらしい。島では若い人も多かったのだけど、山ではそれを実感。年季の入った登山者の方々と同部屋になり、皆様さすがに早寝…などと感心していたのが大失敗。何としても先に寝付いてしまうべきだった。
いびきで寝れねえええEEEEEE!!!
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