2012年12月25日火曜日

ツールドおきなわ2012 当日篇その3(完結)

【高江】

高江からのアップダウン。 
体感ではキツすぎず、遅すぎずでちょうど良いぐらいのペース。 
羊羹もぐもぐしてたりでちょっと下がっても、 
上がりたいと思えば何とか上がれるぐらい。 

それなりに快調に走れていたこの区間。 
今年はまだまだイケるで! 

…そう思っていた。 
慶佐次手前の登りに差し掛かるまでは。 

の ぼ れ な い 

あれ??って思うぐらい登れない。 
まだ攣ったわけでも、ハンガーノックになったわけでもないけれど、 
集団のペースに着いていけない…。 

このまま千切れるのは余りに無念。 
2段目の坂で、もう一踏ん張り、もう一踏ん張りして追い付く! 
がしかし 

ビクビクッ 
くっっ…鎮まれっ!俺の脚…!(攣るな的な意味で) 

斜度が厳しいところで攣ると止まってしまうので、攣らないぎりぎりの出力で何とか登る。 
これで集団からは完全に千切れ、後は我慢の展開。 

平坦で合流した数人の列車がローテーション回ってない感じだったので、 
回していきましょうと声をかけるも、自分の番でローテ回せなくなって苦笑される、 
等という恥ずかしいイベントも発生しつつ、慶佐次の補給ポイントを通過。 
もう結構へろへろだけど、ここで「六角レンチ無いですかー?」と叫んでいた去年を思えば、 
タレたなりにも踏んでいける今年は幸せだ。 

ペダリングを試行錯誤しつつ有銘の登りを登るものの、 
200wがぎりぎり攣らない線で、210w越えると太腿がビリビリくる。 
よろしい。ならばダンシングだ 
→シッティングに戻る瞬間の負荷で攣るorz 

苦闘しつつアップダウンを終えた80㎞過ぎ。 
前方、見渡す限り誰もいない。 
後ろを振り返る。 
…誰もいない。 

俺、今ほんとにレース走ってるの?? 
って疑問が沸くぐらい前後に誰もいなくなり、TT状態で大浦湾を往く。 
TTと言いつつ、手頃な目標が何も無い+脚攣りかけで180wがいいところ。 
南国ポタリングw 
ああ…大浦湾が綺麗だなぁ… 
今日、初めて景色をゆっくり眺めた気がする。 

【羽地】

そして今年も目の前に姿を現す羽地ダムへの登り。 
140㎞の選手が何人か見える。相変わらず周りに100㎞の選手はいない。 
先頭集団と脱落するまでにいた集団の人数を考えると、 
ここで更なる大タレをかまさなければ2ケタ順位の可能性あるかも。 
完全に攣ってしまって登れなくなるのだけは避けねば。 

終盤の登りで攣りそうな状態から、攣ってしまうきっかけ。 
それは「欲」 
横を抜いていく140㎞や200㎞の列車。 
アレに乗れるかも…という一瞬の雑念が、 
羽地で、ジャスコ坂で、脚攣りの引き金を引いてきた。 
210wを超えれば攣るのは証明済み。心静かに200w維持で踏む。 
もはや心の中で般若心経唱えつつ雑念排除。 
色即是空 空即是色… 

久しく見なかった100㎞の選手一人に追いつかれた時はさすがに心が乱れたw 
けど同行者が出来て少し嬉しくもあり。 
へろへろのデッドヒートを繰り広げつつ羽地ダムへ辿り着いたものの、 
最後の最後の登り、一気に勾配が上がるところで着いていけずにサヨウナラ orz 

58号線に出たところで100㎞、女子国際、140㎞の3人ぐらいの列車に追いつかれ、 
合流を試みるも、もはや200wが維持できなくて着いていけず。うぐぐ。 

最後の難関ジャスコ坂。 
やっぱきっつい。毎年ここはきつい。 
振り返ると、後方に200㎞の列車が見える。 
多分、あの列車に1人か2人は100㎞の選手が乗ってるはず。 
だとしたらそれを見過ごして置いていかれる訳にはいかない。 
ピーク前で置いて行かれたらアウトだし、攣ったらもちろんアウト。 
必死で250wを捻出し、「攣るな!攣るなああー!」って叫びながらダンシングして、 
何とか攣らずに坂頂上へ。 
直後に追い越された列車にはやっぱり100㎞の選手がいたので飛び乗る。 

【~ゴール】

ジャスコ坂を越えてからの58号線は、なぜか毎年涙がこみ上げそうになる。 
この大通りを通行止めにして、沿道には応援してくれる人がいて、 
ああ、自分は今、ツールド沖縄を走ってるんだなぁと思って、 
もうすぐ一年間の締めくくりのゴールで。 
やっとゴールできるような、まだゴールしたくないような。 

ほぼ200㎞の選手で構成された10人超の列車はあんまりペースが速くない。 
かといって単独で抜け出す脚が残ってるわけでもなく、150wぐらいでのんびり着いていく感じ。 
最後までそのままというわけにはいかないので、 
どこで分かれるか思案しつつ、結局残り500mで横に抜け出した。 
もう1人の100㎞の選手は後ろにぴったり。 

後は彼との一騎打ち。 
残り300から?…いや無理。 
相手が後ろから飛び出すか、残り200を切るかの早い方でスプリントする! 
と思っていたら残りジャスト200mで相手がスプリント開始。 
こっちも行くぜ!!⇒!!!ダンシングできねぇぇぇー!! 

どんどん遠ざかる後姿…。 
スプリントしようとするも立ち上がれず、そのままシッティングで踏めるだけ踏んでゴール 
と同時に両脚攣って悶絶 

出し切った。全部出し切った。 
そして最ッッ高に楽しいレースだった! 

自転車から降りられなくなってしまったので、ゴール地点でくるくる回ってほぐしたりしてるうちに、 
完全燃焼状態のかーりーがゴール。 
かーりー&A田さんよりも先行してたのを、この時初めて知ってびっくり。 



【リザルト】 

88位 
3時間23分51秒(2011年-35分) 

【振り返って】 

正確なリザルトを知ったのは宿に戻ってから。 
目標だけど正直なとこ現実的じゃないよな…と思っていた二桁順位。感無量。 

今日の内容で唯一後悔しているのは、58号線で200㎞列車にのんびりと乗ってしまったこと。 
混じってた100㎞の選手を曳き倒すつもりで2人で離脱するべきだった。 
最後スプリントで負けたから余計そう思うのかもしれないけどw 

最初の登りで先頭集団に追い付いて脚を温存できていたら、もう少し先までもったかも… 
とは思うけれど、自己ベスト更新ペースで登って追い付けなかったので、 
これはもうしゃーない。今日頑張ってどうにかなるもんじゃない。 
というわけで、集団からは千切れたり、脚攣ったりはしたものの、 
去年に比べると奥も普久川も大分登れるようになった。 

  • 去年の倍、1000㎞/月ペースで乗った 
  • パワートレーニング 
  • 距離&勾配が普久川に近い定峰峠と雀川林道を集中的に登った。(特に雀川林道は似てる気がする) 
あたりが効果あったのかな。 

でもそれだけ練習できたのは、彩湖とFSRの仲間のおかげかなと。 
去年物凄く悔しかったのもあるし、 twitterで、mixiで、練習報告を見ては「やべ。走らなきゃ」と思い、 レースでガンガン入賞する姿を見ては、ほんとにこの人達と一緒に沖縄走るんだろうかと焦り、 合宿に行っては共に灰になり…。 
楽しい一年間をありがとうございました。 
これからもよろしくお願いします!